チェコ統計局(CSU)が12日に発表した2021年12月のインフレ率は前年同月比6.6%となり、上げ幅は前月から0.6ポイント拡大した。これは2008年9月(6.6%)以来の高水準。食品の価格上昇が全体を押し上げた。
項目別にみると、「食品・非アルコール飲料」は上昇幅が前月の2%から4.1%に拡大した。小麦製品や野菜の価格高騰が大きい。構成比重の最も高い「住居・水道光熱費」は前月を0.1ポイント上回る4.8%に上昇。エネルギーに対する減免措置を受けて電気と天然ガス価格は低下したものの、住居の維持費や賃貸料、上下水道価格の上昇で水準が押し上げられた。
自動車燃料含む「運輸」は自動車の価格上昇(10%)を受けて、0.6ポイント上回る14.1%に拡大した。「アルコール飲料・たばこ」は1.2ポイント低下の6.7%に縮小した。
同国のインフレ率は昨年6月から6カ月連続で上昇している。中央銀行は昨年12月に5会合連続で利上げを実施し、政策金利を3.75%に引き上げた。