ポーランド中央銀行(NBP)は8日、主要政策金利である7日物レファレンス金利を0.5ポイント引き上げ、2.75%に設定した。利上げは5会合連続。インフレが高水準で推移すると予想される中、追加利上げにより物価の上昇にブレーキをかける。ロンバート金利は2.75%から3.25%に、公定歩合(再割引率)は2.3%から2.8%に、預金金利は1.75%から2.25%にそれぞれ引き上げた。
同国のインフレ率は12月に前月から0.8ポイント増となる8.6%となり、6カ月連続で上昇した。天然ガスや石油などの燃料と食品価格の持続的な上昇、温暖化ガスの排出量取引価格の高騰、需要の拡大に対する慢性的な供給不足が大きい。
中銀は今後について、景気の拡大と労働市場の逼迫、エネルギー料金の引き上げなどを理由に高い水準が続くとしたうえで、予想される世界的な価格上昇の鎮静化と、中銀の引き締め策の効果で長期的にはインフレが鈍化するとの見方を示した。
中銀は声明で、今後数カ月の金融政策では中期的な物価の安定確保と、インフレ率を目標値の2.5%に近づけることを目指すと改めて強調。目標達成に向け、為替市場への介入など利用可能な手段を取っていくとする方針を繰り返した。