EU統計局ユーロスタットは8日、2022年1~3月期の域内総生産(GDP)統計の確定値を発表した。ユーロ圏のGDP伸び率は前期比0.6%。既報値では0.3%だったが大幅に上方修正され、前期の0.2%を大きく上回った。(表参照)
前年同期比では5.4%増で、伸び率は既報値の5.1%を0.3ポイント上回った。EU27カ国ベースのGDP伸び率は前期比0.7%、前年同期比5.6%で、それぞれ0.3ポイント、0.4ポイントの上方修正となった。
ユーロ圏のGDPを分野別にみると、設備投資が前期比0.1%増、輸出が0.4%増となったが、個人消費が0.7%減と大きく落ち込んだ。
ユーロ圏のGDPの上方修正は2度目。4月末発表の速報値では前期比0.2%増だった。上方修正で0.6%増となったものの、物価上昇がロシアのウクライナ侵攻の影響で加速した影響などで、21年7~9月期の2.3%を大きく下回る水準だ。4~6月期はウクライナ情勢がさらに色濃く反映され、景気悪化が避けられない見通しだ。