チェコの首都プラハの市交通局が車内の体臭対策として香料の使用を検討中だ。有力日刊紙『ムラダー・フロンタ・ドネス』によると、プラハ南西部のスミーホフ地区とサウスシティを結ぶ通勤バス125号線で今月、テストが行われる。空調設備を利用して、シナモンとレモンをミックスした香りを車内に流し、隣人の体臭に悩む乗客の苦悩を和らげようという算段だ。
\プラハ交通局には、車内に漂う腋臭(わきが)について、定期的に乗客の苦情が寄せられているという。その度合いは計り知れないが、わざわざ香料の導入テストをするぐらいだから、相当数の苦情があることは確かだろう。「わきがの季節」である夏が来る前に、試すだけはしてみようということらしい。
\すでに東ボヘミアの地方都市パルドゥビツェではテストが終了。乗客の反応は上々で、当初は「香りが強すぎる」という声もあったが、量を調整した後は聞かれなくなったという。今後、導入するかどうかの検討に入る。
\導入に当たっての難関の一つはコストだ。初期費用だけでなく、運転経費がバス1台あたり年間2万5,000コルナ(1,000ユーロ)に上るからだ。ちなみに、1カ月の「お試し期間」は無料。まずは、体臭問題をどれほど和らげられるか、その効果に注目が集まる。
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