プーチン大統領は最近のロシア青少年に不満だ。どこがというと、体力が落ちている、ということらしい。その解決策として、スターリンが1931年に導入した総合体育検定プログラム「GTO」の復活を提案した。スポーツ省は大統領の意向を受けて、2016年までに体育訓練規準の全国導入を予定している。
\プーチン大統領は13日、米国の俳優スティーヴン・セガールさんと一緒にモスクワの体育施設増築記念式典に参加した。そこでの挨拶で「近代的な形でGTOを復活させれば、大きくかつポジティブな効果が期待できる」と話した。ただし、「心臓発作を起こさないようにレベルを設定する必要がある」と昨今の若者への「配慮」も示した。
\GTOは「労働と国防への用意完了」の頭文字を訳したもので、赤軍に入隊して戦うなど、「国に役立つ」人材を育てる目標で導入された。プログラムの一環として、国内の学生・生徒は皆、定期的に体力テストを受けることが義務付けられた。優秀者には金・銀バッチが贈られたという。時代が下るにつれてGTOの意義は薄れたが、廃止されたのは1991年のソ連崩壊のときだった。
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