2010/2/10

総合・マクロ

中東欧不動産投資額は75%減=CBリチャードエリス調べ

この記事の要約

不動産コンサルティング大手の米CBリチャードエリス(CBRE)はこのほど、2009年の中東欧における不動産投資額は前年比75%減の約24億6,000万ユーロだったと発表した。欧州全体に占める比率は3.5%。金融危機で外国 […]

不動産コンサルティング大手の米CBリチャードエリス(CBRE)はこのほど、2009年の中東欧における不動産投資額は前年比75%減の約24億6,000万ユーロだったと発表した。欧州全体に占める比率は3.5%。金融危機で外国人投資家が投資活動を鈍化させた一方、価格下落を待っていたとみられる地元企業の投資が目立ったという。

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この調査は、CBREが四半期ごとに発表している『ヨーロピアン・インベストメント・クォータリー』の一部。09年の中東欧不動産投資は、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの4カ国が総額の55%を占め、投資の約8割は下半期に集中した。

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金融危機の影響は中東欧不動産市場にも大きく、危機が深刻化した08年秋以降、不動産賃貸料はワルシャワで平均35%下落したのをはじめ、プラハ、ブラチスラバ、ブダペスト、ブカレストなど中東欧主要都市で軒並み10%前後下がったという。それでも、09年末時点の不動産投資利回りはブカレストで年9.5%、ブダペスト8%、ブラチスラバ7.5%、プラハ7%、ワルシャワ6.8%と、欧州連合(EU)原加盟15カ国の平均である6%を上回った。

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CBREハンガリーのシニア・アナリストGabor Borbely氏は地元メディアに対し、「ワルシャワを除き、中東欧主要都市の空室率はいずれも2けたに達しており、過去6四半期連続して上昇している」と解説。物件はだぶつき気味で、過剰供給が解消されない限り空室率の大幅な下落は見込めないと見通した。

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