2011/1/26

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

東芝、ブルガリア事業に本腰

この記事の要約

東芝は24日、ブルガリアのエネルギー公社、ブルガリア・エナジー・ホールディング(BEH)と、エネルギー効率化での協力に関して覚書を締結したと発表した。発電の効率化やスマートグリッド(次世代送電網)の構築などを視野に入れ、 […]

東芝は24日、ブルガリアのエネルギー公社、ブルガリア・エナジー・ホールディング(BEH)と、エネルギー効率化での協力に関して覚書を締結したと発表した。発電の効率化やスマートグリッド(次世代送電網)の構築などを視野に入れ、今後、協力内容の詳細を詰める。

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東芝グループはこれまで、ブルガリアで水力発電所の建設や火力・原子力発電の改良工事を手がけてきた。今回の合意を足がかりに、同国における社会インフラ事業の拡大を狙う。具体的には、最新の火力・水力・原子力発電所の導入や、太陽光発電の大型プロジェクト実施、スマートグリッド、二酸化炭素回収技術の導入などを想定している。

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ブルガリアは欧州連合(EU)の温暖化ガス削減目標に沿い、既存発電所の効率化や再生可能エネルギーの利用拡大に取り組んでいる。同国の再可エネ発電能力は現在428メガワット(MW)で、電力消費量に占める比率は7%にとどまる。2020年までにこれを16%に引き上げる政府目標の達成に向け、EUや国際融資機関の助成制度を活用した大型投資が見込まれており、世界の関連企業が注目しているところだ。

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■「世界最大級の太陽光発電所建設」を否定=東芝社長

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東芝の佐々木則夫社長は24日、訪日中のトライコフ経済・エネルギー相と会談し、東芝がブルガリア南東部のヤンボル郊外に世界最大級の発電所を建設すると伝えた21日付『日本経済新聞』の報道を否定した。同時に、昨年発表した10メガワット(MW)の太陽光発電プロジェクト(投資規模3,760万ユーロ)については、計画実行を再確認した。

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21日付『日本経済新聞』は、東芝が東京電力、伊藤忠商事、産業革新機構(INCJ)、チェコ電力公社(CEZ)と提携し、2015年までに出力250MW規模の太陽光発電所を建設すると報じた。東芝ら日本4社が合わせて500億円程度、CEZが100~200億円程度を出資し、現地に合弁会社を設置するとされていた。(東欧経済ニュース2010年9月1日号「東芝、ブルガリアで太陽光発電所建設」を参照)

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