2011/5/18

ポーランド

ポーランド経済相、石炭大手民営化にゴーサイン

この記事の要約

ポーランドのパヴラク経済相は12日、コークス炭の欧州最大手であるヤスチェンベ石炭(JSW)の部分民営化計画を承認した。JSWと労働組合との交渉が先ごろ、部分合意に至ったことを受けたもので、同社はワルシャワ証券取引所(WS […]

ポーランドのパヴラク経済相は12日、コークス炭の欧州最大手であるヤスチェンベ石炭(JSW)の部分民営化計画を承認した。JSWと労働組合との交渉が先ごろ、部分合意に至ったことを受けたもので、同社はワルシャワ証券取引所(WSE)での新規株式公開(IPO)実現に向けて大きな一歩を踏み出した。

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パヴラク経済相は、労組との合意を重視する姿勢で、合意が成立するまでは民営化を実施しないとの立場をたびたび示していた。ただ、JSW経営陣と労組との間で先ごろ、労働協約に関する合意が設立。IPOへの同意はまだ得られていないものの、予定通り6月30日の上場を果たすには手続きを進める必要があると判断したもようだ。それでも、日程が守れるかどうかは微妙で、1~2週間後に明らかになるという。

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労働協約では◇全従業員の10年間雇用を保証◇年給を月給14カ月相当に設定――が確認された。残っている争点としては、◇JSWに対する国の過半数出資を維持◇従業員への株式配分法◇10%の賃上げ――などがある。労組は警告ストの実施やさらなるストライキの予告でJSWに圧力をかけていた。

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現地紙「Parkiet」によると、財務省は34%強の株式を売り出す計画。非公式情報では20~30億ズロチ(5億1,100万~7億6,600万ユーロ)の収入を見込んでいる。アナリストによるJSWの推定時価総額は36億米ドル。

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