ロシア石油2位のルクオイルが8月31日発表した2011年4-6月期の純利益は前年同期比67％増の32億5,000万米ドルに急増した。産出量が減ったものの、原油価格の上昇が追い風となり、大幅増益につながった。売上高は35％増の349億ドルだった。
\産出量は5.6％減の227万4,000トンに後退した。通期では4％の減産を見込む。来年は今年の水準を確保し、2013年に増産へ転じる計画だ。
\ロシア産原油価格の代表的指標であるウラル原油価格は当期に48％も上昇した。輸出量は15％減の6,210万バレルに減少した。
\ルクオイルはまた、生産事業の買収資金として17億8,000万ドルを用意していることを明らかにしたが、計画の詳細は公表しなかった。
\西シベリア油田が枯渇に向かっているのに加え、北ユジノ・ヒリチュユスコエ油田における産出量が予測を下回っていることを受け、ルクオイルは保有埋蔵量の拡大を目的に国外上流事業の買収を狙っている。
\31日付のロイター通信によると、アレクペロフ社長はカダフィ政権が倒れたリビアへの進出に意欲的だ。公開入札が実施されれば応札を真剣に検討するとの姿勢を示している。
\なお、米国のイラク戦争にロシアが反対したのにも関わらず、ルクオイルはイラクで地盤確保に成功した。同国では今後10年は製油所の追加買収は行わず、既存製油所の近代化に投資する方向だ。
\ \■中間期決算も大幅増益
\ \2011年6月中間期の純益は67億6,800万ドルで前年同期を69.1％上回った。利払い・税引き・償却前利益（EBITDA）は43.8％増の106億8,800万ドル、売上高は29.7％増の645億3,800万ドルに上った。
\設備投資は13.3％増の35億7,000万ドルだった。
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