2013/1/30

総合・マクロ

独バイエルンガス、ナブッコ計画への参加を取りやめ

この記事の要約

欧州連合(EU)が推進するナブッコ・ガスパイプライン計画にまたもや影が差している。ドイツのバイエルンガスは28日、ナブッコ計画への出資に向けた交渉を打ち切ったと発表した。経営戦略転換を理由としている。しかし、同じドイツの […]

欧州連合(EU)が推進するナブッコ・ガスパイプライン計画にまたもや影が差している。ドイツのバイエルンガスは28日、ナブッコ計画への出資に向けた交渉を打ち切ったと発表した。経営戦略転換を理由としている。しかし、同じドイツのRWEも先ごろ資本撤退を発表しており、難航するナブッコ計画にエネルギー企業の関心が薄れているようすが浮き彫りとなっている。

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ナブッコ計画はカスピ海沿岸諸国のガスをロシアを迂回して欧州に運ぶ目的で策定された。しかし、ガス調達のめどが立たず、予定が大きく遅れている。ロシアの競合プロジェクト「サウス・ストリーム」が先月着工したこともあり、ナブッコ・パイプラインが実現したとしても当初計画を大幅に縮小した形になるとみられている。

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ナブッコ計画を推進する企業連合には、オーストリアのOMV、ハンガリーのMOL、トルコのBotas、ブルガリアのBEH、ルーマニアのトランスガスが参加している。このほか、アゼルバイジャンのSOCAR、英BP、ノルウェーのスタトイル、仏トタル、伊エニが合計で最大50%まで出資する意向という。

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