伊フィアットは、人気のコンパクトカー「500」の生産をポーランド工場に集約する方針だ。11日付けの『オートモーティブニュース・ヨーロッパ(ANE)』が、複数の消息筋の話として伝えた。
\500は現在、ポーランド南部ティヒの工場と、傘下の米クライスラーのメキシコ南部トルーカにある工場で生産されている。ANE誌によると、フィアットは500の次期モデルが発売される2015年までにトルーカ工場での同車の生産を終了し、これ以降はティヒ工場でのみ生産する意向であるという。
\ティヒ工場は長引く欧州自動車市場の低迷に加えて、人気車種「パンダ」の生産がイタリア工場に移管されたことで生産台数が減少しており、シフトの削減や従業員1,450人の解雇を発表するなど苦境に追い込まれている。フィアットは500の生産を集約することによって生産効率を向上させるとともに、ティヒ工場の稼働率を引き上げたい考えだ。
\ティヒ工場の生産台数はピークだった2009年の60万5,797台から昨年は約30万台に落ち込んでおり、今年は25万台とさらに減少する見通しだ。
\