自動車輸出国としてのロシアの存在感が急速に高まりそうだ。国際コンサルティング大手のKPMGがこのほど発表した世界自動車市場に関するリポートによると、乗用車輸出台数は今後数年で現在の約7倍の年100万台に拡大する見通し。業界関係者へのアンケートでは、100万台突破の時期は「3~5年後」という予想が44%で最多だった。
市場調査会社ASMホールディングによると、ロシアの2013年新車輸出台数は前年比24%増の約14万2,600台。最大の輸出先はカザフスタン(80%増の8万8,000台)で、全体の6割を占めた。
メーカー別のトップは露自動車最大手アフトワズで、輸出台数は前年比11.4%増の7万8,602台。カザフスタンへの輸出が72%を占めた。
KPMGは輸出増加に伴い、同国の生産能力も拡大するとみている。主力輸出先のカザフスタンに加え、旧ソ連諸国への輸出拡大も期待できるとして、外資メーカーを含めた国内の生産台数が近い将来、300万台に乗ると予測している。