2014/8/27

総合・マクロ

「EUは対ロシアで強硬姿勢貫くべき」=チェコ外相

この記事の要約

チェコのザオラーレク外相は21日、ウクライナ情勢をめぐる対ロシア制裁によって欧州連合(EU)の経済が痛手を被ったとしても、ロシアに対して厳しい姿勢を貫くべきだとの見解を示した。 ロシア政府は欧米の制裁措置に対抗して、今月 […]

チェコのザオラーレク外相は21日、ウクライナ情勢をめぐる対ロシア制裁によって欧州連合(EU)の経済が痛手を被ったとしても、ロシアに対して厳しい姿勢を貫くべきだとの見解を示した。

ロシア政府は欧米の制裁措置に対抗して、今月はじめにEUなどからの農産物や食料品の輸入を1年間禁止する措置を発動。農家や生産者への影響が懸念されている。EUは7月にウクライナ東部でマレーシア航空機が撃墜される事件が起きて以降、ロシアへの圧力を一段と強めているが、ロシアと経済的な結びつきが深い東欧などの一部加盟国からは、強硬姿勢に疑問を示す声が出ている。スロバキアのフィツォ首相は14日、制裁は「無意味」だと批判、EUの経済成長の脅威となるとの認識を示した。翌15日にはハンガリーのオルバン首相が、対ロ制裁でEU自体が痛手を負ったと述べ、制裁措置を見直すよう求めている。

一方、チェコの企業家との会合終了後に会見したザオラーレク外相は、クリミアの一方的編入やマレーシア航空機撃墜事件に言及したうえで、「(制裁の)ほかにどういう手段があったのか想像することすらできない」として、制裁措置の正当性を強調。今後も強硬姿勢で臨むべきだとの考えを示した。