2014/8/27

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリア、サウス・ストリームの建設を中断

この記事の要約

ロシア産天然ガスを黒海経由で欧州に輸送するパイプライン「サウス・ストリーム」の建設プロジェクトをめぐり、ブルガリアで同パイプラインの建設を進めているサウス・ストリーム・ブルガリアは19日、同プロジェクトがEUの法令に適合 […]

ロシア産天然ガスを黒海経由で欧州に輸送するパイプライン「サウス・ストリーム」の建設プロジェクトをめぐり、ブルガリアで同パイプラインの建設を進めているサウス・ストリーム・ブルガリアは19日、同プロジェクトがEUの法令に適合していることが確認されるまで建設作業を中断すると発表した。

サウス・ストリームはロシア南西部からウクライナを迂回して黒海海底を通り、西欧諸国に至るガスパイプラインで、輸送能力は年間630億立方メートル。サウス・ストリームの建設計画をめぐっては、パイプラインへの第三者アクセスが保証されていないことや、ガスの供給元であるロシアの天然ガス大手ガスプロムがパイプラインの運営にあたる点などがEUの競争法に抵触する疑いがあるとして、欧州委員会が計画の凍結を要請していた。

サウス・ストリーム・ブルガリアは声明で、「プロジェクトが国内およびEUの法規に従って実施されるよう準備作業を進めている。サウス・ストリーム・ブルガリアは、パイプラインの建設において透明性の原則を堅持し、プロジェクトがEUのルールに則って実施されるよう責任ある対応をする」と述べた。

欧州委員会のエッティンガー委員(エネルギー担当)の報道官はイタル・タス通信の取材に対し、サウス・ストリーム・ブルガリアのプロジェクト中断の決定を歓迎するとコメントした。