2014/9/3

ロシア

ロシア経済省、15年経済成長見通しを1%に下方修正

この記事の要約

ロシア経済省は8月26日、2015年の経済成長見通しを当初予測の2.0%から1.0%に下方修正した。ウクライナ紛争介入に対する欧米の対露制裁措置が拡大しており、経済的な打撃を回避できなくなったためだ。 14年のGDPは第 […]

ロシア経済省は8月26日、2015年の経済成長見通しを当初予測の2.0%から1.0%に下方修正した。ウクライナ紛争介入に対する欧米の対露制裁措置が拡大しており、経済的な打撃を回避できなくなったためだ。

14年のGDPは第1四半期が0.9%、第2四半期が0.8%で、金融危機後では13年第1四半期に次ぐ低成長率だった。国際通貨基金(IMF)は7月、当初予測の1.3%から0.2%に大幅下方修正したが、経済省は今回0.5%で据え置いた。

ロシアが経済制裁の対抗措置として野菜・果物の輸入を一部禁止したことから、物価が予想以上に上昇するとの見方も強まっている。経済省は年末時点のインフレ率を当初予測の6.0%から7.0~7.5%に、15年も同5.0%から6.0~7.0%に引き上げた。財務省も、同国のエネルギー輸出への依存度が大きいため、原油価格が1バレル当たり100米ドルを割り込めば経済打撃が大きくなるとの懸念を示している。