2014/9/10

ロシア

ロシア、油田事業への資本参加を中国に提案

この記事の要約

プーチン大統領は1日、ロシア石油最大手の国営ロスネフチが運営するヴァンコール油田事業に、中国企業が資本参加することを認める方針を打ち出した。ウクライナ情勢をめぐって欧米との関係が悪化する中、中国との取引を拡大して経済成長 […]

プーチン大統領は1日、ロシア石油最大手の国営ロスネフチが運営するヴァンコール油田事業に、中国企業が資本参加することを認める方針を打ち出した。ウクライナ情勢をめぐって欧米との関係が悪化する中、中国との取引を拡大して経済成長を図る狙いとみられる。市場関係者によると、ロスネフチが権益の49%を40億~50億ドルで売却することを提案する方向だ。

ヴァンコール油田は可採埋蔵量が5億トン弱に上り、国内で2番目の規模を誇る。第2四半期は日量44万バレルを生産した。これは中国の需要の4%に当たる。

CLSA証券のパウェル石油・ガス調査室長は、今回の提案が中国石油化工(シノペック)や中国石油天然気(ペトロチャイナ)といった中国の石油大手にとって、ロシア上流事業に参入するまたとない好機となるとみている。

ロスネフチはロシア企業の中でも中国との関係強化に熱心で、昨年には中国石油天然ガス集団(CNPC)と2,700億ドルの原油供給契約(期間25年)を結んだ。また、10月にはシノペックと850億ドル(期間10年)の契約も結んでいる。