2014/10/15

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

セルビア経済成長率、今年はマイナス1%―経済研が予測

この記事の要約

セルビア経済研究所は7日に発表した『マクロ経済分析動向(MAT)』の最新号で、今年の同国の成長率が1%程度のマイナスに落ち込むとの見通しを示した。8月までの数カ月間で鉱工業生産と輸出が大きく落ち込んだことを材料としている […]

セルビア経済研究所は7日に発表した『マクロ経済分析動向(MAT)』の最新号で、今年の同国の成長率が1%程度のマイナスに落ち込むとの見通しを示した。8月までの数カ月間で鉱工業生産と輸出が大きく落ち込んだことを材料としている。

鉱工業生産は8月に前年同月比13.1%減と大幅に悪化し、1~8月の累計では前年同期を4.3%下回った。MATのヴコヴィッチュ編集主幹によると、鉱工業生産の4分の3を占める主力10業種で減少し、特に自動車は70%も落ち込んだ。国内業界最大手のフィアットは欧州市場の冷え込みへの対処策として、9月に3日間の生産停止を行っている。

セルビア経済は12年のマイナス1.5%から13年には2.7%のプラス成長に転じたが、今年第1四半期は上げ幅が0.1%に縮小。第2四半期はマイナス1.1%に転落した。MATは現時点で来年回復に転じる兆候がないとして、景気後退が長引く可能性も示唆している。