セメント大手の伊イタルチェメンティは16日、ブルガリア子会社のデヴニャ・セメントで新生産ラインが稼動したと発表した。年産能力は150万トンで、来年からフル操業体制に入る。
新生産ライン稼動により、ブルガリアにおける生産を効率化するとともに、国内および東欧諸国にセメントを供給していく体制を整えた。黒海沿岸のヴァルナ港に近い地の利を活かし、国外需要に対応していく考えだ。
今回の近代化プロジェクトは2012年に着工し、投資総額は1億6,000万ユーロを超えた。廃棄物固形燃料(RDF)やバイオマスに対応し、二酸化炭素(CO2)排出を抑える装置を備えるなど、環境にも配慮したという。
また、このプロジェクトの終了をもってグループの欧州事業強化計画が完了した。
イタルチェメンティは1998年にデヴニャ・セメントを買収してブルガリア市場に参入した。その後、ヴルカン・セメントも取得し、2013年には同国売上高が5,900万ユーロの過去最高を記録した。