2014/10/22

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

トルコ・シノップ原発、23年に操業開始

この記事の要約

三菱重工業の宮永俊一社長は14日、トルコの黒海沿岸シノップに建設される同国第2の原子力発電所が、2023年までに運転を開始できるとの見通しを明らかにした。同原発の建設は同社が昨年、伊藤忠商事、仏GDFスエズと共同で、22 […]

三菱重工業の宮永俊一社長は14日、トルコの黒海沿岸シノップに建設される同国第2の原子力発電所が、2023年までに運転を開始できるとの見通しを明らかにした。同原発の建設は同社が昨年、伊藤忠商事、仏GDFスエズと共同で、220億米ドルで受注した。仏アレバと共同開発した加圧水型軽水炉「アトメア」(1,100メガワット)を4基設置する。

宮永社長は、プロジェクトはトルコ・日本両政府の支援もあり、順調に進んでおり、トルコ建国100周年に当たる23年に1号機の操業を開始できるという。

大仲輝晶エネルギー・環境ドメイン副ドメイン長によれば、安倍首相とエルドアン首相(当時)が昨年調印した原子力に関する国際協定が遅くとも来月までにトルコ議会で批准される見込みだ。その後、予備調査・免許取得を経て2017~18年ごろに着工するという。

一方でトルコ政府がプロジェクトへの出資比率を政府50%、企業連合3社が合わせて50%とする計画については、未決定であると指摘した。また、仏アレバがプロジェクトに参加する計画はないと付け加えた。

この関連で、新興国の多くが「アトメア」のような中型原子炉を求めていると話した。アレバの主力である「EPR」(1,650メガワット)よりも需要があるとみている。ベトナムやブラジルからの受注を目指している。