丸紅は5日、ウルトラキャパシタ(電気二重層キャパシタ)の開発製造を手掛けるエストニアのスケルトン・テクノロジーズへの出資を発表した。日本とアジア地域で同社製ウルトラキャパシタの販売と次世代蓄電技術の用途・顧客開拓を行う。世界的に脱炭素化に向けた取り組みが強化される中、優れた蓄電技術を持つ同社との提携を通じて様々な分野におけるクリーンエネルギーの需要を取り込む。
ウルトラキャパシタは、高出力、高速充放電、長寿命に加えて高い安全性とリサイクル性という特徴を持ち、自動車をはじめ電力、建設機械、産業機器など幅広い分野で採用されている。スケルトン社は同キャパシタの欧州最大のメーカーで、開発拠点を本国とドイツ、製造拠点をドイツに置く。現在、蓄電容量を大幅に高めた次世代製品の開発を進めており、リチウムイオン電池や鉛蓄電池の代替、燃料電池との併用による効率的なエネルギー利用などに道を開くと期待されている。
丸紅では今回の出資により、スマートシティ化や自動運転社会、新エネルギーの普及といった新たな社会ニーズに応えるビジネスモデルを構築していく方針だ。