トルコとセルビアが友好関係を強調、渡航時の旅券携帯義務免除へ

●旅券携帯義務免除はワクチン接種証明書の相互承認に続くもの

●セルビア南西部のイスラム教地域にはトルコ領事館を開設

トルコのメヴリュット・チャヴシュオール外相は8月31日、訪問先のセルビアで、両国政府が渡航先における旅券携帯義務を相互に免除する方向で交渉していることを明らかにした。新型コロナワクチン接種証明書の相互承認に続くもので、IDカードの携帯が条件となる。チャヴシュオール外相は同措置について、両国間の友好・信頼関係を示す証だと強調している。

同外相は8月31日から2日間の日程でセルビアを公式訪問。アレクサンドル・ブチッチ大統領やアナ・ブルナビッチ首相、ニコラ・セラコヴィッチ外相と会談したほか、セルビア南西部ノヴィ・パザルでトルコ領事館開設式に立ち会った。

セラコヴィッチ外相との共同記者会見でチャヴシュオール外相は、「地域の平和・安定・発展の維持に両国が重要な役割を担う」と述べ、セラコヴィッチ外相も「平和と安定にトルコの果たす役割は大きい」と応じた。同外相はまた、「他国からの投資が少ない地域にトルコ企業が進出し、雇用創出に貢献している」と感謝の意を表明するとともに、「両国間の強い信頼が、領事館の新設につながった」との見方を強調し、トルコとの友好関係をさらに深めていく姿勢を明確にした。

トルコが領事館を新設したノヴィ・パザルはイスラム教を信仰するボシュニャク人が多く住む地域にある。チャヴシュオール外相によると、トルコ人が欧州連合(EU)域内から帰国する際に通る道筋に位置しているという。

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