エストニアのフィンテック企業NFTPort、2,600万ドルの調達に成功

●NFTに必要なブロックチェーン技術は高度で複雑、高コスト

●同社の製品はシステム構築を容易にし、コストを抑える

エストニアのフィンテック企業NFTPortはこのほど、シリーズAの資金調達ラウンドで2,600万ドルの獲得に成功した。調達した資金でNFT(非代替性トークン)に関するコア製品を拡大する予定。今回のラウンドは投資ファンドのターベト・プラス・ステンやアトミコが主導し、プロトコル・ラブズ、スパークル・ベンチャーズ、IDE CoLabベンチャーズなどが応じた。同社はブロックチェーンの技術を利用するNFTの構築に用いるアプリケーションを開発している。

NFTはデジタルコンテンツの複製品とオリジナルを区別するための唯一性を証明し、コンテンツの所有権を明確にしたうえで流通させることができるもの。仮想通貨と異なり、同じ価値を持つトークンが存在しない(代替不可能)という性質を持つ。NFTのシステム構築には複雑で高度なブロックチェーン技術が必要で、管理には多大なコストが生じるが、NFTPortのアプリケーションを使うことでシステムの構築が容易になり、コストを抑えることができるという。

今回の資金調達を受け、ターベト・プラス・ステンのステン・タンキビ氏がNFTPortの共同創業者として同社の経営に参画する。ベンチャーキャピタル以外の出資者には、ポリゴン(Polygon)の共同創業者ヤインティ・カナニ氏、ツウィリオ(Twilio)の最高技術責任者(CTO)のオットー・カウクベル氏、コインベース(Coinbase)の前CTOバラジ・スリニバサン氏、ポルカドット(Polkadot)の共同創業者ユッタ・ステイナー氏が含まれる。

エストニアの首都タリンに拠点を持つNFTPortは既に3万以上のデベロッパー(ブロックチェーン開発者)によって、ニフティー・ゲートウェー、プロトコル・ラブズなどの分散型ウェブ(Web3)を推進する著名企業のサイトで利用されている。

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