●経営陣の混乱の中、社員の米テック大手への転職が相次ぐ
●同拠点はAutoM技術や高度なテキスト検索を行う写真アプリを開発
中国電子商取引(EC)大手のアリババがイスラエルの研究開発(R&D)センターを閉鎖する。26日、従業員に電子メールで通告したもので、40~50人いると言われる従業員は全員解雇される。
同センターでは昨年11月に最高経営責任者(CEO)を含む経営陣の2人が辞職した。アリババによる後任探しは難航し、その間も社員が米テクノロジー大手に転職するケースが相次いでいたという。
アリババは2017年12月、買収した現地QRコードスタートアップのビジュアルリードを核としてR&Dセンターを設立した。19年には拡張現実(AR)技術のインフィニティARを買収してセンターに統合した。
R&Dセンターは、(1)無人店舗など「スマート施設」向け技術(2)機械学習の自動化技術(AutoM)(3)高度なテキスト検索を備えた写真アプリ――の開発に携わってきた。(1)は中止となったが、(2)と(3)はすでに実用化されている。