●フォードのルーマニア事業は販売部門を残すのみに
●クラヨバ工場は電動商用車の生産に切り替え
欧州委員会は21日、米フォードのトルコ合弁、フォード・オトサンがフォードのルーマニア工場を買収することを承認した。欧州連合(EU)域内における競争を阻害する懸念はないと判断した。これにより、フォードのルーマニア事業は販売部門を残すのみとなり、生産事業はフォード・オトサンが運営することになる。
フォードはルーマニア南部のクラヨバにある旧大宇工場の過半数株を政府から取得したのを受け、2008年から工場を運営してきた。今年3月にフォードがトルコのコチ財閥と合弁するフォード・オトサンへ売却する計画を発表した。当時の発表による取引金額は5億7,500万ユーロ。
フォードの欧州事業は商用車を強化し、電動化を推進することを柱としている。クラヨバ工場では小型SUV「エコスポーツ」の製造を年内で終了。来年からは小型商用車「トルネオ・クーリエ」、24年からは同モデルのフル電気自動車(FEV)バージョンとSUV「プーマ」のFEVが製造モデルに加わることとなる。