●政府のデジタル化やサイバーセキュリティに関する分野で協力
●AWSは同国のデジタル技術研究機関に投資を表明
ブルガリア政府は7月26日、クラウドサービス大手の米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)との間でデジタルスキル研修などに関する覚書(MOU)を交わしたことを明らかにした。両者は研修の他、クラウドを利用したビジネスや政府のデジタル化、サイバーセキュリティに関する分野で協力していく予定。
ブルガリアのダニエル・ロレル・イノベーション担当相は、両者の提携を通じた職員のデジタルスキルの向上により官民のデジタル化を促進し、ガバナンスの透明性の確保や経済開発の効率性の向上を実現させると述べた。
AWSはまた、同国の教育機関に対し、クラウドのスキル取得に向けた各種教育プログラムの利用を可能にするほか、スタートアップ企業を対象とした研修も行う。
AWSは今年4月、同国で新たに発足したコンピューター・人工知能(AI)・技術研究所(INSAT)に対し375万ドルを投じることを表明した。INSATは米グーグルやディープマインドなど大手テック系企業から多くの投資を集めており、総額は1,200万レフ(約610万ユーロ)に上る。一方政府も今後10年間で1億7,000万レフの資金を提供する他、同国のIT企業サイトグラウンド(SiteGround)が1,200万レフ、その他の国内企業が1,700万レフを投資していく予定だ。
ソフィア大学の付設機関として運営されているINSATはスイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH)や同ローザンヌ校(EPFL)と提携している。(1BGN=70.67JPY)