●公共の水素ステーションは国内にわずか2カ所
●FCVの普及数を乗用車で5万台、バスで870台に引き上げる方針
水素を化学反応させて得た電気で走る燃料電池車(FCV)は、バッテリー式電気自動車(EV)と比べて航続距離を伸ばしやすいという特長がある。このため、長距離を走行するトラックや、車体重量の大きいバスなどで特に需要が見込まれる。ただ、チェコではこれまでのところ、公共の水素ステーションが2カ所しかなく、普及に向けての道のりは長い。
運輸省は今年3月、2030年までに水素ステーションの数を80カ所に増やす方針を発表した。同時に、FCVの普及数を乗用車で5万台、バスで870台に引き上げるとしている。
チェコは、国内水素戦略で最初に取り組む課題の一つとして、運輸部門における水素利用をあげている。再生可能エネルギーを利用した水素生産は、従来の方法よりもコストが高いため、普及の可能性が比較的高い分野として運輸に注目した形だ。