2020年2月12日

19年輸出0.8%増加、経常黒字は8.2%拡大

仕向け先別ではユーロ圏外が2.2%増の5,503億ユーロに拡大したのに対し、ユーロ圏は0.1%減の4,918億ユーロ、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国は0.4%減の2,855億ユーロへと落ち込んだ。

輸入高(暫定値)も1.4%増の1兆1,041億ユーロへと拡大したものの、伸び率は前年の5.6%から縮小した。

輸入高は1.2%増の828億ユーロで、貿易黒字は7.8%増の152億ユーロに拡大。

12月鉱工業生産3.5%減少

製造業の生産指数は2.9%減少した。

建設業も1.9%縮小した。

経済省は受注と生産がともに弱含んでいることを踏まえ、製造業の景気低迷は続いているとの認識を示したうえで、企業景況感は改善していると指摘。

ドイツ銀行―米投資大手が出資、市場は好感―

また、資産の評価損も発生し、巨額の引当金計上を余儀なくされてきた。

企業顧客を対象とする部門を新設するとともに、株式取引事業から撤退するなどして業績の足かせとなっている投資銀行部門を縮小しコストを大幅に削減し、安定的に利益を稼げる体制を構築するというものだ。

組織再編は順調に進んでおり、1月30日に発表した19年12月期決算で純赤字57億1,800万ユーロを計上したにもかかわらず、株価は前日を約4.3%上回る8.31ユーロに上昇。

フォルクスワーゲン―独セル工場の生産能力拡大を検討―

自動車大手のフォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が、独北部のザルツギターに建設する車載電池セル工場の生産能力を従来計画の年16ギガワット時(GWh)から最大24GWhに引き上げることを検討している。

dpa通信が報じ、同社が7日、追認したもので、広報担当者はまだ決定を下していないとしながらも、「(生産能力拡大という)この選択肢を実現したい」と述べた。

これを実現するためには欧州で150ギガワット時(GWh)以上、アジアでも同程度の電池セルを確保する必要があり、VWはすでにLG化学、SKI、CATL、サムスンの中韓4社を欧州におけるセルの戦略サプライヤーに選定した。

オペル―「車載電池セルを他社にも提供」=社長―

PSAとオペルは、エネルギー大手の仏トタル、およびトタルの電池子会社サフトと合弁会社オートモティブ・セル・カンパニー(ACC)を設立し、セルを生産する。

カイザースラウターン工場では23年から、生産ブロック計3つを段階的に建設していき、24年から生産を開始する。

合計は24GWhに上り、ドイツ国内で計画されているセル工場のなかでは現在最大だ。

イベコ―米ニコラのBEV・FCEVトラックを独工場で生産―

トラック大手の伊イベコ(トリノ)は6日、同社と伊パワートレイン大手FPTインダストリアル、米スタートアップ企業ニコラ・モーターズの合弁会社がニコラの電気自動車(BEV)と水素燃料電池車(FCEV)を西南ドイツのウルム市にあるイベコの工場で生産すると発表した。

ニコラTREは9月に開催されるIAAハノーバー国際モーターショーでプロトタイプが公開される予定。

ドイツ政府が水素経済の実現に向けた戦略の策定を進めていることも決定を後押ししたとしている。

金融スタートアップへの投資額、昨年は44%増加

ドイツの金融スタートアップ企業が投資家から昨年、調達した資金の総額は前年比44%増の17億ユーロとなり、過去最高を更新した。

保険分野のスタートアップであるインシュアテックが3倍の4億4,200万ユーロと大きく伸びて全体をけん引した格好だ。

家財保険や賠償責任保険をアプリでわずか数分で締結できるサービスを手がけるウィフォックスも多額の資金を獲得したという。

独特許薬団体加盟企業の新薬開発、17年比で30%増加

件数が最も多いのはがん治療薬で、全体の47%に当たる206件に上った。

これに自己炎症性疾患治療薬が73件で続き、3位以下は感染症治療薬(33件)、神経疾患治療薬(27件)、代謝疾患治療薬(20件)、循環器系疾患治療薬(19件)だった。

また、アルツハイマー治療薬は13件、遺伝子治療薬は15件に上った。

バイエル―作物の交配技術開発で仏社と協業―

マイオゲニックスが持つ技術を共同開発へと切り替え、時代のニーズに見合った品種を開発していく。

こうした課題に対応した農作物を速やかに開発することの意義は大きく、両社は◇栄養価が高い◇病害・害虫に強い◇収穫量が多い――といった特性を持つ品種を開発していく考えだ。

交配時の染色体の組み合わせを調整するマイオゲニックスの技術を活用する。

電機業界の景況感が7カ月ぶりにプラス転換

1月は期待指数(今後6カ月の見通しが「良い」とする回答の割合から「悪い」とする回答の割合を引いた数)がマイナス1.9ポイントからプラス6.9ポイントへと大きく上昇した。

国内が3.4%、ユーロ圏が5.2%、ユーロ圏外が2.7%の幅で縮小した。

ユーロ圏外も0.8%後退した。

自動車部品大手ZFに排ガス不正容疑、検察が捜査

自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンが燃料消費と排ガス値を不正に操作する装置を顧客の自動車メーカーに供給していた疑いで、独シュツットガルト検察当局が捜査を進めている。

ZFの広報担当者は「検察に協力していく」と文書で回答したものの、それ以上の情報については捜査が進行中であることを理由に公表できないとしている。

検察は不正に関与した社員を対象に捜査を進めている。

アトラスコプコ―品質検査技術の独イスラを買収へ―

スウェーデン産業機械大手のアトラスコプコ(ナッカ)は10日、画像処理や表面検査製品の有力企業である独イスラ・ビジョンを買収することで合意したと発表した。

イスラを傘下に収めることでマシンビジョン市場に参入し、産業オートメーション事業を強化する狙い。

世界的に幅広い分野で事業を展開するアトラスコプコの傘下に入ることで、半導体やプロセス技術など新たな顧客産業を開拓し、成長を加速する考えだ。

N26―英市場から撤退、ブレグジットを受けて―

同国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に伴い現地で金融サービスを提供できなくなることから、事業を停止する。

N26はドイツの銀行免許を保有していることから、これを利用してEUで金融サービスを提供。

英国は1月31日付でEUを離脱した。

ダイムラー―19年純利益67%減少―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)が11日発表した2019年12月期決算の営業利益(EBIT)は43億2,900万ユーロとなり、前期を61%下回った。

乗用車ではEBITが53%減の33億5,900万ユーロへと後退。

バンのEBITは3億1,200万ユーロの黒字から30億8,500万ユーロの赤字へと転落している。

小森コーポレーション―ポストプレスの独社を買収―

小森コーポレーションは7日、印刷の後工程(ポストプレス)で利用される折機の有力メーカーである独MBOグループを完全買収することで合意したと発表した。

買収金額は明らかにしていない。

小森は今回の買収により、商業印刷の後加工分野へと進出する。

フォルクスワーゲン―スロバキアでEV用デフギア生産へ―

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)がスロバキア北部のマルティン工場で電気自動車(EV)用ディファレンシャルギアを生産する。

マルティン工場はVWグループのギアボックスとエンジン部品の生産拠点として2000年に操業を開始した。

製品の9割以上をドイツのグループ工場に輸出している。

乗用車新車登録5カ月ぶりに減少、1月は-7.3%に

ドイツ連邦陸運局(KBA)が5日発表した1月の乗用車新車登録台数は前年同月比7.3%減の24万6,300台となり、5カ月ぶりに減少した。

環境対応車では電気自動車(EV)が61.2%増の7,492台と大きく伸び、シェアは前年同月の1.7%から3.0%へと拡大した。

SUVは6.5%減少したものの、シェアは前年同月の20.4%から20.5%へと拡大し、コンパクトカー(シェア19.4%)を抑えて1位となった。

昭和電工―独工場閉鎖へ、黒鉛電極の需要減で―

マイティンゲン工場では黒鉛電極の本体部分(ロッド)同士を継ぎ足す継手を生産している。

黒鉛電極用継手の生産は大町事業所に集約することになる。

それまで主にアジア、米国から供給してきた黒鉛電極を欧州からも提供し、世界全域をカバーする供給体制を構築した。

パナソニック―欧州照明デバイス子会社を売却―

パナソニック株式会社ライフソリューションズ社は5日、欧州で照明デバイス事業を展開する完全子会社パナソニック・ライティング・ヨーロッパ(PLE)の全株式を、独投資会社フィデリウム・パートナーズに譲渡する契約を締結したと発表した。

欧州の照明器具メーカーに対して、蛍光灯や水銀灯など従来光源用の点灯装置や、LED照明用の電源ユニットなど照明デバイスを販売してきた。

だが、欧州市場ではLEDを光源とする照明デバイスのコモディティ化や、LED化に伴う垂直統合型ビジネスへのシフトが進んでいることから、水平分業を前提に高付加価値製品を提供するPLEを譲渡することにした。

独政界に激震、極右の支持で州首相が誕生 国政与党の党首辞意

ケメリッヒ首相は州議会の指名選挙で、AfDおよび国政与党キリスト教民主同盟(CDU)の支持を受けて首相に選出された。

これには左翼党、社会民主党(SPD)、緑の党、FDPに加えて、州首相指名選挙でケメリッヒ氏を支持したCDUないしAfDのどちらかが賛成する必要がある。

州首相の信任投票が否決され、その3週間以内に新たな首相が選出されない場合も州議会が解散されることから、ケメリッヒ首相は議員3分の2以上が解散・総選挙に賛成しない場合、信任投票を行うとしている。

自主退社社員の有給休暇処理で最高裁判断

経営者はこれを受けて、未消化の有給休暇と労働時間口座の貯金を算入する形で5月の勤務をすべて免除することを、「撤回できない確定事項」として通知。

終業免除で消化し消れない分については5月の給与に上乗せして現金で支給することも併せて伝えた。

判決理由でBAGの裁判官は、被告が原告を仮に5月も勤務させる可能性を保留していれば、原告の有給休暇の権利は消滅しなかったが、被告は「撤回できない確定事項」として有給で勤務を免除したと指摘。

19年機械業界受注9%減少

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が6日発表した独業界の2019年の新規受注高は前年を実質9%割り込んだ。

国内が9%、ユーロ圏(ドイツを除く)が8%、ユーロ圏外が9%の幅で落ち込んだ。

12月の新規受注高は前年同月比で実質7%減少した。

BMW―電動パワートレイン工場の従業員を大幅拡大―

高級乗用車大手のBMW(ミュンヘン)は6日、独南部のディンゴルフィングにある電動パワートレイン工場で従業員数を大幅に拡大すると発表した。

電動車の需要が従来計画を上回るスピードで増えていることに対応する。

同社の電動車は現在、12モデルに上る。

イエナバッテリーズ―有機レドックスフロー電池を発売へ=世界初―

独スタートアップ企業イエナバッテリーズは6日、有機レドックスフロー電池(ORFB)を年内に市場投入すると発表した。

従来のRFBに用いられるバナジウムなどの金属は資源枯渇のリスクがあり、価格が上昇していることから、低コストで量産できる有機物質ベースの電解液を用いたORFBの開発が世界で進められている。

電解液に有機物質を投入することで、販売価格を低く抑えることができるとしている。

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