ドイツ連邦統計局が8日発表した最新の貿易統計によると、2009年11月の輸出高は737億ユーロで、前年同月比の減少率は10月の16.4%から3.1%へと大幅に縮小した。比較対象の08年11月は金融経済危機が本格化し輸出の激減が始まった月に当たるため、09年11月は統計上のベース効果が弱まった格好だ。中国など新興国の需要回復もプラス要因となった。
\一方、輸入高は前年同月比14.8%減の563億ユーロと大きく落ち込んだ。輸入の2ケタ減が始まったのは09年1月のため、2010年1月まではベース効果が強く作用する。09年11月の貿易黒字は174億ユーロで、前年同月の100億ユーロから大幅に拡大した。
\11月の輸出は欧州連合(EU)域外向けが好調で、2.9%拡大した。EU加盟国向けは6.7%減少し、ユーロ加盟国向けも4.4%落ち込んでいる。
\輸出は前月比では1.6%増加し、3カ月連続で拡大した。一方、輸入は同5.9%減少し2カ月連続で大幅に落ち込んだため、外需(輸出と輸入の差)は09年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP)の大きなプラス要因となる見通しだ。輸入が落ち込んだのは企業が夏季に在庫を積み増した反動とみられる。
\