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2010/1/13

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Heidelberger Druckmaschinen AG―デジタル機市場再参入か―

この記事の要約

印刷機械世界最大手のHeidelberger Druckmaschinen(ハイデルベルク)がデジタル印刷機市場への再参入を検討しているもようだ。経済危機の影響で同社はアナログ印刷機の需要急減に直面しており、市場が安定し […]

印刷機械世界最大手のHeidelberger Druckmaschinen(ハイデルベルク)がデジタル印刷機市場への再参入を検討しているもようだ。経済危機の影響で同社はアナログ印刷機の需要急減に直面しており、市場が安定し将来性も高まっているデジタル機事業の魅力が高まっているという。経済紙『ハンデルスブラット(HB)』が消息筋の情報として7日付で報じた。同社はコメントを控えている。

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Heidelberger Druckは2004年、米Kodakと共同運営してきたデジタル印刷機の合弁会社Nexpress Solution LLCの持分をKodakにすべて売却し、デジタル機事業から全面撤退した。当時はコスト削減に取り組んでおり、不採算の同事業は整理対象となった。

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デジタル機は当時、大量印刷でアナログ機に比べコスト高になるなどデメリットが目立ち、顧客の印刷会社はデジタル機の導入に消極的だった。近年は状況が大きく変わっており、2015年には世界の全印刷物の30%がデジタル機で作成されるとの予測もある。このため、競合のManrolandも最近、同分野での提携に関心を表明した。

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HB紙によると、Heidelberger DruckはNexpressや他のデジタル機メーカーとの提携を検討しているという。Heidelberger Druckは充実した販売・サービス網を世界に張りめぐらせているため、同社との提携は提携先にもメリットが大きいという。Heidelberger Druckは資金繰りが厳しいため、デジタル機事業を自力で立ち上げることはないようだ。

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