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2010/1/13

経済産業情報

海底送電網の共同敷設、欧州9カ国が計画

この記事の要約

北海に隣接する欧州9カ国が高圧送電網を海底に共同で敷設することを計画している。高圧送電網で再生可能エネルギー由来の複数の発電所をつなぎ、天候に左右されやすい発電量を調整。欧州における再生可能エネルギーの利用を促進する狙い […]

北海に隣接する欧州9カ国が高圧送電網を海底に共同で敷設することを計画している。高圧送電網で再生可能エネルギー由来の複数の発電所をつなぎ、天候に左右されやすい発電量を調整。欧州における再生可能エネルギーの利用を促進する狙いだ。計画が実現すると、国境を越えたエネルギー網が欧州で初めて誕生することになる。5日付『南ドイツ新聞』が報じた。

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計画に参加するのはドイツ、英国、フランス、ベルギー、デンマーク、オランダ、アイルランド、ルクセンブルク、ノルウェーの9カ国。数千キロメートルの高圧送電網を北海海底に敷設し、ドイツ、英国の沿岸部の複数の洋上風力発電パークをノルウェーの水力発電所、ベルギー、デンマークの潮力発電所、内陸部の風力・太陽光発電所と接続する。これにより洋上の風力電力を内陸部に供給することや、天候の影響を受けやすいエコ電力の需給調整が可能になる。

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9カ国の政府関係者は昨年12月、アイルランドで同計画に大筋合意した。2月9日に開催される最初の代表者会議に向け、作業部会が今月中に活動を開始する予定。

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敷設コストは最大で300億ユーロに上る見通しで、関係者はエネルギー企業など民間からの投資を募り、2年以内に実現にこぎつけたい考えだ。今秋までに基本合意書に調印し、計画実現のスケジュールを取り決める方針。ドイツでは連邦経済省が同計画を管轄する。

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