老舗眼鏡メーカーの独Rodenstock(ミュンヘン)にスイスの高級ブランド大手Richemontが資本参加する方向で交渉しているもようだ。18日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』が金融筋の情報として報じた。Rodenstockの親会社である英投資会社Bridgepointは交渉の有無についてコメントを控えている。
\Rodenstockは1877年創業の高級眼鏡メーカーで、2004年に英投資会社Permiraが過半数資本を取得。Bridgepointは07年、PermiraからRodenstockを7億ユーロ強で譲り受けた。Rodenstockはその際の費用を転嫁されたため、有利子債務3億7,000万ユーロを抱え込み、財務が悪化。09年第1、第2四半期には経済・金融危機の影響もあり債務を契約通りに返済できない事態となった。
\Richemontが資本参加すれば、同社の財務は改善される見通し。Rodenstockのオーラフ・ゲットゲンス社長は17日発行『フランクフルター・アルゲマイネ(日曜版、FAS)』紙で、自社の売却先を模索していると明言した。一方、Bridgestoneは過半数資本を保持したいもようで、広報担当者はFTD紙に対し「Rodenstockの売却は計画していない」と語った。
\