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2010/1/20

企業情報

Douglas Holding AG―35%の最終減益に―

この記事の要約

小売大手のDouglas(ハーゲン)が13日発表した2009年9月通期決算の最終利益は6,280万ユーロとなり、前年同期から35.4%減少した。不採算店舗の閉鎖コストなどが響いた。売上高は2.3%増の32億80万ユーロ、 […]

小売大手のDouglas(ハーゲン)が13日発表した2009年9月通期決算の最終利益は6,280万ユーロとなり、前年同期から35.4%減少した。不採算店舗の閉鎖コストなどが響いた。売上高は2.3%増の32億80万ユーロ、営業利益(EBITDAベース)は7.9%減の3.2%減の2億6,800万ユーロで、売上高営業利益率は前年の8.9%から8.4%に低下している。

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経済危機を受け同社は従来の事業拡張・国際化路線にひとまず終止符を打ち、スペイン、ポルトガル、バルト3国を中心に不採算店を閉鎖した。今後は新規市場の開拓よりも既存市場での足場固めを優先する方針。

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同社はこれまで国外事業をてこに業績を拡大してきた。ただ、09年9月期は国外売上が0.9%減少したのに対し国内売上は1.6%増とプラス成長を確保した。ドイツの個人消費が比較的堅調だったことが追い風となったもようだ。

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部門別の売上高は化粧品(Douglas)が1.7%増の約19億ユーロ、書籍(Thalia)が6.6%増の8億2,000万ユーロ、宝飾品(Christ)が2.3%増の2億9,200万ユーロと増収を確保したのに対し、婦人服(AppelrathCuepper)は11.5%減の1億3,100万ユーロと大きく落ち込んだ。経営陣は現在、婦人服部門を再編中。成果が出なければ売却も検討する。

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2010年9月期はグループ全体で最大2%の増収を見込む。税引き前利益(店舗の閉鎖コストを除く)については横ばい(約1億2,800万ユーロ)を目指すとしている。

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