ドイツの化粧品店(デパート内の店舗も含む)の2009年売上高は26億3,000万ユーロで、前年から1.6%減少した。業界団体によると、仕入れ価格の上昇や景気後退による買い控えが響いたものの、減収幅は予想よりも小幅にとどまったという。販売数は3.2%減少した。
\部門別で減収幅が最も大きかったのは男性化粧品で4.3%に上った。景気後退の影響に加え、製造元の価格設定やマーケティングにも問題があったという。基礎化粧品は1.4%減、メイクアップ化粧品は0.3%減。香水は1%減少し、3年連続で落ち込んだ。
\昨年の化粧品販売は特に上半期が低迷した。また、秋には回復の兆しが出てきたものの、クリスマス商戦(11、12月)は前年同期比1.1%減と振るわなかった。店舗数は約100店減の2,700店に、就労者数は約200人減の1万8,300人に縮小した。
\今年1月は積雪と低温の影響で客足が鈍り、幸先の良いスタートを切れなかった。また今夏はサッカーW杯の放映時間が営業時間と重なるため、販売減少の恐れもある。4年前にドイツでW杯が開催された時は、試合時間中にショッピング街から人気(ひとけ)がなくなったという。ただ、今年は営業日が昨年より2日多いため、販売数は昨年を上回る見通しだ。業界団体は今後の失業率の推移や政府の税制措置も売上に影響を与えるとみている。
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