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2010/2/17

企業情報

Commerzbank AG―2010年問題でカード再発行決定―

この記事の要約

ドイツの銀行が発行するキャッシュカードがプログラムの不具合で年初に利用できなくなった「2010年問題」で、民間大手のCommerzbank(フランクフルト)は該当する顧客のカードをすべて再発行することを決定した。『フラン […]

ドイツの銀行が発行するキャッシュカードがプログラムの不具合で年初に利用できなくなった「2010年問題」で、民間大手のCommerzbank(フランクフルト)は該当する顧客のカードをすべて再発行することを決定した。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が10日付で報じ、同行が追認した。再発行を決めたのは信用組合系のSparda-Bankに続いて2行目。貯蓄銀行(Sparkasse)や州立銀行(Lnadesbank)、Postbankなど他の金融機関は支店に設置するカード読み取り機や現金自動引出し機などで自動修正することを決定している。

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Commerzbankがカードの再発行を選んだのは、Dresdner Bankの吸収合併に伴い新しいロゴに入りの銀行カードの発行を以前から計画していたため。該当するカードの枚数が比較的少ないこともあり、プログラムの手間がかかる支店での自動修正を見送った。

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不具合のあったカードでは現在、カード表面にあるICチップの代わりに裏面の磁気ストライプを通して決済情報などの処理が行われており、国内であれば支障なく利用できる。ただ、国外での利用には制限があるため、Commerzbankは希望する顧客に対しクレジットカードを2年間、無料で提供している。

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貯蓄銀行などがプログラムの自動修正を選んだのは顧客に負担がかからないほか、コストも安く上がるためだ。再発行すると1枚当たり10ユーロのコストがかかる。一方、Sparda-Bankはセキュリティー上のリスクを理由に再発行を決定した。

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