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2010/3/17

経済産業情報

ドイツ鉄道が犯罪対策強化

この記事の要約

ドイツ鉄道(DB)が犯罪対策を強化する。車内や駅構内での暴行事件や器物破損があとを絶たないためで、セキュリティ関係の職員を増員するほか、防犯カメラの監視能力を引き上げる意向だ。ゲルト・ベヒト取締役(セキュリティ問題担当) […]

ドイツ鉄道(DB)が犯罪対策を強化する。車内や駅構内での暴行事件や器物破損があとを絶たないためで、セキュリティ関係の職員を増員するほか、防犯カメラの監視能力を引き上げる意向だ。ゲルト・ベヒト取締役(セキュリティ問題担当)が日曜版『ビルト』紙(14日発行)に対し明らかにした。車内やプラットホームで問題行動を起こした若者を注意した市民が極度の暴行を加えられたり殴殺される事件が相次いでいることが背景にある。

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ドイツ鉄道では傷害事件が1日当たり約30件、1年間では1万件以上、起きている。器物破損や無賃乗車も含めると犯罪件数は8万7,000件に上るという。

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DBはこうした事態に対処するため、セキュリティ関係の職員数を現在の3,350人から3,500人に増員。ベルリン、ハンブルク、ライプチヒ、ミュンヘン、フランクフルト、デュースブルク、ドルトムント、デュッセルドルフの人員を増やすほか、大きな事件の起きた地域に他の地域の警備員が一時的に応援に駆け付ける体制を構築する。車掌やサービス関係の職員1万1,000人を対象にセキュリティに関する研修も実施する意向だ。

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車内と駅構内に計6,500個ある防犯カメラに関しては撮影性能を高めるとともに、不審な荷物や人物を迅速に検知するソフトウエアを採用する。同社は今年1年間でセキュリティ強化に計1億6,000万ユーロを投じる計画だ。

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