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2010/3/24

経済産業情報

読み書きが不自由な大人、最低400万人に

この記事の要約

読み書きができないことを非識字という。かつては文盲ということばが一般的だったと思うが、これは差別語に当たるとのことで、現在は新聞等で使われることがない。\ この非識字には文字通り読み書きがまったくできないものと、「あいお […]

読み書きができないことを非識字という。かつては文盲ということばが一般的だったと思うが、これは差別語に当たるとのことで、現在は新聞等で使われることがない。

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この非識字には文字通り読み書きがまったくできないものと、「あいおえお」「ABC」といった文字そのものは読み書きできるが、日常の社会生活で必要とする読み書きができないものの2つがあり、後者を「機能的非識字」という。ドイツ語でfunktionaler Analphabetismusと書く。

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独識字促進全国連盟によると、例えば「私はサッカーをします」という意味の「Ich spiele Fussball」を「Isch schspel Fussbelen」といった風に書いてしまう。ドイツにはこれに該当する大人が少なく見積もっても400万人いるという。

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同連盟の識字問題専門家が『南ドイツ新聞』に語ったところによると、小学校4年生の時点で読みができないと、その遅れを取り戻すことはほぼ不可能になるという。学校をドロップアウトする年7万人の若者は最大の「リスクグループ」で、就職しても業務をこなせないなどの問題に直面する人が多い。読み書きができないことを隠すために「今日はメガネを忘れてしまったので、、、」といった苦しい嘘をつく習慣を身につけてしまうケースも多いようだ。

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