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2010/3/31

経済産業情報

外銀がドイツ市場を評価

この記事の要約

ドイツは外資系の金融機関にとって魅力度の高い市場のようだ。在ドイツ外国銀行協会(VAB)は23日の年次総会で、2009年末時点の加盟企業数が1年前の199社から211社に拡大したと発表した。内訳は銀行が133社、投資機関 […]

ドイツは外資系の金融機関にとって魅力度の高い市場のようだ。在ドイツ外国銀行協会(VAB)は23日の年次総会で、2009年末時点の加盟企業数が1年前の199社から211社に拡大したと発表した。内訳は銀行が133社、投資機関が17社、金融サービスが37社、リース/ファクタリングが21社、代理店が3社だった。フランクフルトに拠点を置くのは全体の8割(170社)で、金融都市としての強さを見せつけた。

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VABのシュテファン・ヴィンター理事長(UBS独投資銀行部門主任)によると、ドイツ市場で拡大しているのは債券投資と株式事業で、M&Aコンサルティングと企業融資はやや低調という。

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同理事長は、外資系銀行にしばしば向けられる「ドイツ市場から撤退している」という批判に対し、「ドイツに見切りをつけた銀行などほとんどない」と反論した。また「外国銀行は独事業を縮小している」という批判についてはヨアヒム・フォンショーレマー副理事長(BNP Paribas独事業責任者)が「会員企業の独事業の資産総額は拡大している」と指摘、批判は的外れだと一蹴した。

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外国銀行によるドイツ国内での融資額は昨年わずかながら減少した。これについてVABのオリバー・ヴァーグナー事務局長は、景気低迷を受けて借り手側の資金調達需要が低下しているためだとの事情を説明。また、顧客のほとんどは大企業であり、中小企業に貸し渋っているとの批判は見当違いだと明言した。

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