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2010/4/14

企業情報

Roth & Rau AG―大幅な業績回復を見込む―

この記事の要約

太陽電池の製造装置メーカーの独Roth & Rau(ケムニッツ近郊ホーエンシュタイン・エルンストタール)は今年、大幅な業績回復を見込んでいる。第1四半期に蘭競合OTB Solarの買収手続きが完了したうえ、世界 […]

太陽電池の製造装置メーカーの独Roth & Rau(ケムニッツ近郊ホーエンシュタイン・エルンストタール)は今年、大幅な業績回復を見込んでいる。第1四半期に蘭競合OTB Solarの買収手続きが完了したうえ、世界の太陽光発電設備市場も回復基調にあることから、売上高で2億8,500万ユーロ、EBITで2,500万ユーロを見込む。09年は経済危機の影響を受け、売上高が前年比27%減の1億9,790万ユーロ、営業利益(EBIT)は43.6%減の1,610万ユーロに落ち込んだ。

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太陽電池の製造装置市場では米Applied Materialsが最大手で、Roth & Rauのほか、スイスのOerlikonやドイツのCentrotherm、Schmid、日本のUlvac(アルバック)が後を追っている。世界の太陽光発電設備市場は2011年に2けた台の成長を回復すると予想されており、それ以前に製造装置の需要が拡大するのはほぼ確実。Roth & Rauのような中堅メーカーには受注獲得の大きなチャンスとなる。

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プラズマ・イオンビーム装置のメーカーだったRoth & Rauは2002年に太陽電池向け装置の製造を開始。現在では結晶シリコン系の太陽電池の製造装置のほか、cSi(アモルファスシリコン)系とCdTe(カドミウム・テルル)系の薄膜太陽電池の製造装置も手がけている。製品の8割以上が国外向けで、今後もアジアや米国など成長市場からの受注拡大が期待できるという。

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