国際ロボット連盟統計部(IFR Statistical Department)がこのほど発表した業界動向によると、2009年の世界の産業用ロボット・オートメーション販売台数は前年から半減した(速報値)。主要顧客の自動車産業が景気悪化を受け設備投資を控えたことが影響、上半期は特に大きく落ち込んだ。一方、第3四半期には中国などアジアで需要が急速に回復、第4四半期には欧州でも受注が上向きに転じており、IFRは「最悪期は脱した」としている。
\ドイツ企業も状況は変わらない。ドイツ機械工業連盟(VDMA)のロボット・オートメーション部会がこのほど発表した加盟企業の09年売上高は前年比34%減の61億ユーロとなり、02年の水準まで後退した。特に打撃が大きかったのは業界内で最大の売上シェアを占める組み立て/ハンドリングロボットで、36%減の37億ユーロに縮小している。産業ロボットは32%減(16億ユーロ)、産業用画像処理システムは30%減(8億4,400万ユーロ)だった。第1・2四半期は極めて低調に推移、第3四半期に入って中国と韓国を中心に受注が急増し、第4四半期には北米からの受注も上向くなど国外市場を中心に回復が進んでいる。国内市場では苦境が続いているという。
\VDMAロボット・オートメーション部会は今年の業界売上高が前年比で5%増加すると見込む。また、ミュンヘンで6月に開催される国際オートメーション・メカトロニクス見本市「Automatica」が新たな受注獲得の突破口になると期待を寄せている。
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