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2010/5/5

企業情報

SAP AG―1-3月期純利益が倍増―

この記事の要約

ソフトウエア欧州最大手の独SAP(ヴァルドルフ)が4月28日に発表した2010年1-3月期決算(国際財務報告基準IFRS)の純利益は3億8,700万ユーロとなり、前年同期からほぼ倍増した。景気回復で企業のIT需要が増加し […]

ソフトウエア欧州最大手の独SAP(ヴァルドルフ)が4月28日に発表した2010年1-3月期決算(国際財務報告基準IFRS)の純利益は3億8,700万ユーロとなり、前年同期からほぼ倍増した。景気回復で企業のIT需要が増加したことやコスト削減策が奏功した。

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売上高は前年同期比5%増の25億900万ユーロに拡大。ソフト売上高は4億6,400万ユーロ、メンテナンスなどサービス業務の売上高は19億4,700万ユーロで、それぞれ11%、12%増加した。売上高営業利益率は9.4ポイント増の22.2%に改善。通期では約8ポイント増を見込んでいる。

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SAPでは2月初めにレオ・アポテーカー社長が辞任し、米国人のビル・マクダーモット社長とデンマーク人のジム・ハーゲマン・スナーベ社長による共同社長体制が復活した。アポテーカー前社長はメンテナンス料金の値上げなどで顧客の信頼を失った責任をとった格好。同社は顧客の抵抗を受け、年初に予定していたメンテナンス料金の値上げを延期したものの、顧客の間には現行料金が競合に比べ依然高いことやサービスに柔軟性が欠けることなどへの不満がある。SAPは今後、顧客の信頼回復に努める方針だ。

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