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2010/5/5

経済産業情報

ギガライナー導入を連邦交通省が検討

この記事の要約

連邦交通省が超巨大トレーラー(ギガライナー)の国内導入を検討している。まずは2011年に100~150台を投入して走行テストを実施する計画だ。商用車メーカーや運送会社はギガライナーの解禁は受注増加や業績拡大につながるとし […]

連邦交通省が超巨大トレーラー(ギガライナー)の国内導入を検討している。まずは2011年に100~150台を投入して走行テストを実施する計画だ。商用車メーカーや運送会社はギガライナーの解禁は受注増加や業績拡大につながるとして歓迎している。3日付『ヴェルト』紙が報じた。

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国内で現在走行が認められている最大のトラックは全長が最長19メートル、車両総重量が最大40トン。一方、連邦交通省が新たに導入する計画の超巨大トラックは全長が25メートル、車両総重量は60トンに上る(道路や橋の耐久性を考慮し、総重量を44トンに制限する方針)。

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国内運送会社のHellmannや中堅運輸会社の業界団体IDSはすでに、連邦交通省の走行テストに参加する意思を表明。超巨大トラックの走行が認可されれば、積載する積荷の容量を20%増やせるうえ、高速道路の渋滞も緩和されると主張している。業界最大手のDB Schenker(ドイツ鉄道の物流子会社)はまだ参加の決定を下していない。

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同計画に対し全ドイツ自動車クラブ(ADAC)は、高速道路だけでなく一般道路や市街地でもテスト走行を行い、走行の安全性や導入効果を吟味するよう注文を付けた。一方、鉄道の利用促進を目指す非営利団体Allianz pro Schieneは鉄道や河川を利用した貨物輸送の減少につながるとして反対している。

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