独高級車メーカー3社の2010年1-3月期決算が5日までに出そろった。世界的な景気悪化による高級車需要減退で09年は苦戦を余儀なくされたが、同年第4四半期頃からアジアと北米を中心に需要が回復しており、今年1-3月期の世界販売台数はアウディが前年同期比で25.9%増、メルセデス・ベンツも同20%増、BMWも13.8%増と軒並み2ケタ台の伸びとなった。
\メルセデス・ベンツ(マイバッハ、スマート含む)の売上高は28%増の116億ユーロ。営業損益(EBITベース)は11億2,300万ユーロの赤字から8億600万ユーロの黒字に改善した。大型高級モデルの「Eクラス」「Sクラス」の売れ行きが好調でけん引。地域別では中国と米国が特に好調だった。
\アウディは売上高が23.3%増の82億6,000万ユーロ、営業利益が30%増の4億7,800万ユーロ。新型「A5スポーツバック」「A5カブリオレ」の出荷台数が前年同期の2.3倍に急増したほか、「Q5」も同73.5%増と好調で、収益に貢献した。地域別では中国の成長が顕著で、販売台数(香港含む)は77.3%増の5万1,449台に拡大した。北米向けも35%増の6万4,446台と大きく伸びている。
\BMW(ミニ、ロールスロイス含む)の売上高は8.1%増の124億4,300万ユーロで、営業損益(EBITベース)は5,500万ユーロの赤字から4億4,900万ユーロの黒字に転換した。同社も中国を中心とするアジアの成長に支えられており、アジア向け出荷台数は55.7%増の5万8,918台、中国向けは2倍の3万6,607台に急拡大した。北米向けは6万734台で9.2%増加している。
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