明治製菓は5月25日、同社が開発中の農業用殺虫剤「ME5343」に関するライセンス契約を独化学大手のBASFと締結したと発表した。日本とアジアの一部の国を除く全世界での同剤の独占的開発・商業化権をBASFに賦与する。
\ME5343は明治製菓が北里研究所との共同研究で見出した化合物で、アブラムシ類に著効を示し、コナジラミ類、カイガラムシ類にも高い効果が見込まれる。適用作物としては野菜や果樹、豆類、小麦が考えられ、作物への直接散布のほか、種子へのコーティングなど、幅広い使用方法が可能。さらに◇動物への安全性が高くミツバチなど有用な環境生物への影響が極めて少ない◇分解が早く作物や土壌への残留が少ないため、環境への負荷も少ない――といったメリットもある。
\安全性が高く、環境への負荷の少ない薬剤の普及に向け農薬登録基準などの規制を大幅に強化する動きは現在、殺アブラムシ剤の主要市場である欧州を中心に強まっている。ME5343はそうしたニーズに応える次世代殺虫剤で、両社は早期の上市を目指し、互いに協力して開発を進めていく。
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