印刷機械大手のHeidelberger Druckmaschinen（ハイデルベルク）が15日発表した2010年3月通期決算の最終損益は、2億2,900ユーロの赤字だった。景気悪化に伴い印刷メディア業界全般で投資が冷え込んだことが影響、2期連続の赤字となった。新規受注高は18.4％減の2億3,700万ユーロ、売上高は23.1％減の2億3,100万ユーロだった。
\部門別の売上高は主力のプレス（枚葉印刷機）が2億600万ユーロで21.5％減少。ポストプレス（製本機）も35.1％減の2億2,900万ユーロと大きく落ち込んだ。
\地域別ではアジア・太平洋が唯一、受注・売上ともに成長を確保した。ただ、売上全体に占める同地域の割合は3割に過ぎず、他地域の不振を相殺できなかった。
\同社は業績低迷を受け、株主配当を見送るとともに、有利子債務の圧縮と財務基盤の強化に向けて年内にも増資を行う方針を表明した。7月29日の年次株主総会で正式提案する予定だ。
\2011年3月期の業績については収支トントンを見込む。09年10-12月期から受注が上向くなど、回復に向かっているという。
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