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2010/6/30

経済産業情報

若者の2人に1人がテレビとネットを同時利用

この記事の要約

テレビを見ながらインターネットも利用している人がドイツの若年層(20~39歳)の半数以上に上ることが、独広告代理店Interoneなどが実施した調査で分かった。ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)大手Facebo […]

テレビを見ながらインターネットも利用している人がドイツの若年層(20~39歳)の半数以上に上ることが、独広告代理店Interoneなどが実施した調査で分かった。ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)大手Facebookがオンラインコミュニティとして一大勢力を獲得しつつあるほか、店頭よりもオンラインショップでの買い物が好まれるなど、デジタルネイティブ世代のメディア消費スタイルは従来の世代と大きく異なっており、調査担当者は、企業の広告戦略はこうした現実を踏まえる必要があると指摘している。

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InteroneはJelden Trend & Transformation Consultingと共同でドイツ国内の20~39歳の消費者1,000人を対象にアンケート調査を実施したほか、8人の協力を得てメディア消費の実態を2週間にわたって観察。インターネットなどのオンラインメディアおよび従来メディアの利用と、商品購入との関連を調べた。

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それによると、複数のメディアの並行利用に伴い、テレビ、新聞・雑誌など従来型メディアの重要性は薄れているものの、テレビで見た商品をネットで検索するなど、テレビの内容に関連した「相互的な利用」を行っているユーザーは4人に1人に上った。また、新聞・雑誌は速報性を重視するネットでは得られない奥行きのある情報源として高い評価を得ており、プリントメディアに掲載された記事・広告が商品購入決定に直接つながる情報源になったと回答したユーザーも3割に達した。

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Facebookを利用しているのは5人に2人に上った。「毎日利用」も4人に1人おり、デジタル世代のネットワーク形成で大きな役割を演じていることが分かる。

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Interoneの担当者は、デジタルメディアが従来型メディアに「とって代わっている」のではなく、両者は「互いに補完し合う」メディアとして機能していると指摘したうえで、従来型の広告はデジタル世代のメディア利用実態に全く対応していないと批判。それぞれの媒体を独立したものとみなすのではなく、互いに関連させる努力が必要と総括した。

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