高級車大手の独Porsche(シュツットガルト)が国外での生産を検討している。2018年までに販売台数を現在の2倍の20万台に拡大するという目標の達成には需要が急増する地域での現地生産が欠かせないためで、特に中国と米国が候補に挙がっているようだ。全車両をドイツ国内で生産するというこれまでの戦略から大きく転換する。マティアス・ミュラー社長の発言として13日付『南ドイツ新聞』が報じた。
\同社の2010年販売台数は約10万台で、米国はそのうちの2万5,000台、中国は同1万5,000台を占めた。今年は中国が急増して米国を抜く見通し。
\輸出台数が増えると、関税や為替リスクの負担も増大するため、同社は国外生産を早急に開始したい考え。自社工場の設置は念頭になく、親会社Volkswagen(VW)の生産施設を利用する方向だ。米国であれば今月末に操業を開始するテネシー州チャタヌーガ工場が有力という。中国生産では4ドアセダン「Panamera」の現地仕様車が考えられるとしている。
\一方、同社のアイデンティティとも言うべきスポーツ車「911」については、生産拠点を今後も独シュツットガルトの本社工場に限定する。
\