欧州航空機大手のEADSは20日開幕したパリ国際航空ショーに超音速ロケット旅客機「Zehst(Zero Emission High Speed Transport)」のコンセプトを出展した。地球上の二酸化炭素(CO2)量を増やさないカーボンニュートラルの考えに基づく航空機で、同社は2020年に試作機を完成し、2050年には市場投入できるとみている。巡航速度はマッハ4で、東京~ロスアンゼルス間を2時間半で結ぶ。
\超音速旅客機では英仏が共同開発したコンコルドが有名だが、同機は燃費の悪さや極度の騒音など問題が多く、2003年までに商業飛行がすべて取り止めとなった。
\一方、Zehstは環境問題に配慮し、動力源に藻由来のバイオ燃料および水素、酸素、ヘリウムを利用。バイオ燃料は通常のエンジン、水素などはロケットに投入する。
\フライトでは離陸時に通常のエンジンを用い、その後ロケットに切り替えて高度32キロまで上昇する。上空ではラムジェットエンジンを利用。着陸時にはまずエンジンを切って滑空し、最後に通常のエンジンを作動させランディングする。
\Zehstプロジェクトは仏航空当局DGACが資金を援助する。日本企業も関心を示しているという。
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