欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/7/20

経済産業情報

消費者が企業に求めるもの、トップは「雇用」=E&Y調査

この記事の要約

会計監査法人のアーンスト&ヤング(E&Y)はこのほど、ドイツの消費者を対象に実施した企業の経済・社会的役割に関するアンケート調査の結果を発表した。それによると、企業の役割として「雇用」を非常に重視する人が73% […]

会計監査法人のアーンスト&ヤング(E&Y)はこのほど、ドイツの消費者を対象に実施した企業の経済・社会的役割に関するアンケート調査の結果を発表した。それによると、企業の役割として「雇用」を非常に重視する人が73%で最も多く、これに「環境保護/持続可能な経済活動」、「技術革新」が続いた。「女性管理職の登用」「トップ役員の業績・能力」「国際化」は重視する人が少ない。

\

E&Yは今年5月、市場調査会社Valid Researchに委託してドイツの消費者1,000人を対象に電話によるアンケート調査を実施。「技術革新力」や「経済拠点としてのドイツの強化」など9項目について重要度をたずねるとともに、それぞれの項目で顕著な成果を出しているドイツ企業を具体的に挙げてもらった。

\

「雇用」に関しては、重視するとの回答が「非常に重視」と「やや重視」を合わせて96%に達した。雇用に大きく貢献していると評価された企業のトップはフォルクスワーゲン/アウディ(VWグループ)の24%で、2位のシーメンス(14%)、3位のダイムラー(10%)、4位のBMW(9%)に大きく差をつけた。

\

「技術革新」は、95%が重視。ここでもトップ企業はVW(25%)で、2位以下はシーメンス(22%)、ダイムラー(12%)、BMW(10%)、ボッシュ(6%)が並んだ。上位5社のうち4社が自動車関係で占めており、同産業が国内経済で果たす役割の大きさが反映されている。

\

消費者が重視しているにもかかわらず貢献している企業が少ないと判断されたのは「環境保護/持続可能な経済活動」だ。「非常に重視/やや重視」している人は合わせて93%に上った一方で、名前の挙がった企業の数は665社にとどまり、雇用の同778社、技術革新の829社を大きく下回った。同項目のトップはVW(10%)で、2位はエーオン(8%)、3位はシーメンス(7%)だった。

\