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2011/7/20

経済産業情報

BMW・VWへの公的補助に疑義、欧州委が本格調査開始

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は13日、独自動車大手BMWとフォルクスワーゲン(VW)が旧東独地域で行うプロジェクトにドイツ政府が補助金を交付する計画について、妥当性に疑問があるとして本格的な調査を開始すると発表した。\ […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は13日、独自動車大手BMWとフォルクスワーゲン(VW)が旧東独地域で行うプロジェクトにドイツ政府が補助金を交付する計画について、妥当性に疑問があるとして本格的な調査を開始すると発表した。

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問題となっているのは、BMWがザクセン州のライプツィヒで同社初の電気自動車「i3」とハイブリッド車「i8」を生産するプロジェクト(投資総額3億6,800万ユーロ)と、VWが同州ツヴィッカウの既存工場で実施する小・中型車生産ラインの近代化事業(同7億ユーロ)。

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ドイツ政府は両事業に対して、旧東独地域の振興に貢献するとして、EUの地域支援の枠組みを利用してBMWに4,600万ユーロ、VWに8,370万ユーロの補助金を交付することを決めた。

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EUは加盟国政府による民間企業への助成を競争上の観点から厳しく制限しており、地域支援を名目とした生産事業への補助金には「新製品」の開発が条件となる。

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欧州委はBMWのプロジェクトについて、環境・エネルギー政策の面からも重要としながらも、電気自動車が「新製品」開発に該当するかどうか微妙として、詳細な調査を行った上で可否を判断する。

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VWについては、欧州自動車最大手である同社のシェアをさらに拡大することにつながり、健全な競争を損なうおそれがあるとして調査に乗り出す。

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