欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/7/27

企業情報

Pfleiderer AG―倒産回避、再建計画を株主承認―

この記事の要約

経営難に陥った建材大手Pfleiderer(ノイマルクト・イン・デア・オーバーファルツ)の臨時株主総会が21日ミュンヘンであり、経営再建計画が出席株主の93.4%の賛成で承認された。これにより有利子債務は半減し、同社は倒 […]

経営難に陥った建材大手Pfleiderer(ノイマルクト・イン・デア・オーバーファルツ)の臨時株主総会が21日ミュンヘンであり、経営再建計画が出席株主の93.4%の賛成で承認された。これにより有利子債務は半減し、同社は倒産を回避。今後は債権放棄に応じた銀行とヘッジファンドが減資と増資を通して80%以上の資本を掌握する。

\

Pfleidererは積極的な経営拡大があだとなり業績が悪化。2010年決算では5億6,800万ユーロの特損を計上し、最終損失は前年の10倍強の7億2,300万ユーロに膨らんだ。これを受け、同社はコンサルティング大手のRoland Bergerに再建計画の作成を依頼した。

\

再建計画は◇債権者が債権総額の40%に当たる計7億2,000万ユーロを放棄する◇減資により既存株主の出資比率を0.8%に引き下げる◇その後の増資により債権者の出資比率を84%以上に引き上げる――というもので、債権者は6月の時点で承認していた。既存株主は増資に応じた場合、出資比率が最大16%となる。

\

今回の株主総会では既存株主の出資比率が減資により99%以上低下するのに対し、債権放棄が40%にとどまる点に批判が集中。ドイツ有価証券投資家保護協会(DSW)の代表は「(既存株がほとんど無価値となる減資を受け入れるか、倒産により雇用が失われるかのどちらかを選ぶというのは)コレラとペストの選択だ」と指摘。再建計画に不満を示したものの、最終的に受け入れを選んだ。

\